オーストラリア大会を終えて
宮崎大学 安部真智子

 今回、経験したオーストラリアでのミートジャッジング競技会を通して、本当にたくさんのことを感じ、学ぶことができました。

 まず、第一に、オーストラリアと日本の食肉産業の大きな違いを感じました。実際にオーストラリアの農場を見学してみて、その農場の広さに大変驚きました。講義などで聞いたことはありましたが、実際に自分の目で見てみるとではその衝撃の大きさが全然違いました。そして、脂肪交雑などの肉質を重んじる日本とは違い、オーストラリアでは赤身肉は主流で、歩留まりを重んじており、ほぼ毎日肉を食べる習慣である点からも日本との食文化の違いを感じました。

 しかし、MLAの本社を訪問し、お話をさせていただいた際に、一番印象に残ったのが、「日本の肉とオーストラリアの肉を比べてどちらが良いかと聞くのはbad questionだ」という言葉でした。そして、その言葉に強く共感しました。確かに日本とオーストラリアの肉は全く異なる特徴を持っていますが、全く異なるからこそその違いを楽しむことができるし、日本の食肉もまだまだこれから海外に進出していくことができると感じました。

 そして、第二に、オーストラリアとアメリカの学生達と一緒に講義や練習を受けてみて感じたのが、本当に皆、積極的で疑問に思ったり、分からない所がある場合は、自分から納得がいくまで質問しているということでした。この姿勢は私自身はもちろん、日本人全員が学ばなければいけないことだと強く思いました。

 今回の大会を終えて、日本とは全く異なる環境の中、初めて経験することばかりで戸惑うこともありましたが、その戸惑いも含めて私にとって本当に素晴らしいものとなりました。そしてこの経験を通してたくさんの方々に支えられていることを強く感じました。たくさんの素晴らしい人々に出会えて私は本当に幸せ者です。このような機会を作っていただき本当にありがとうございました。